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JEAN BlogsJEANの「感動価値」ブログ

2022/07/29

「いい会社」がいい会社である所以を、垣間見させて頂いた話

世の中には、いい会社と呼ばれる会社があります。

いい会社の考え方は様々あるかと思いますが、僕は、経営学者の坂本光司先生の「いい会社」の考え方に共感させて頂き、この数年の間、同じ想いを持った方々と交流をさせて頂いています。

坂本先生は、「企業経営の真の目的・使命は、企業に関わる全ての人々を幸せにすることである」と提唱されています。

企業の経営者や経営幹部は、5人の幸せを追求・実現すべきであるという考え方です。

5人とは、①社員とその家族、②社外社員(仕入れ先や協力会社)、③現在顧客と未来顧客、④地域住民や障がいを持つ方など、⑤株主及び関係機関のことを指します。

今回の表題にある、長野県伊那市には、「いい会社」と呼ばれる代表的な会社があります。

伊那食品工業株式会社様です。昨年になりますが、訪問させて頂く機会がありました。

今回は、訪問した際に、「さすが、いい会社」と思った点について、僅かながらではありますが、共有させて頂きます。


伊那食品工業株式会社

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伊那食品工業様 本社社屋正面玄関の様子

こちらの会社は、国内シェアは約80%を占める寒天メーカーであり、「かんてんパパ」といった家庭用製品から、ゲル化剤といった化学物質まで製造しています。

最高顧問である塚越 寛氏の、社員を幸せにし、ゆっくり成長し続ける「年輪経営」の考え方は有名で、トヨタの豊田章男社長など多くの経営者が会社見学に訪れているほどです。

当日、私たち(私とスタッフ1名)は、「かんてんパパガーデン」と呼ばれる、本社や工場、様々な施設が含まれる広い敷地に到着後、見学箇所について質問をしようと、本社の社屋内の受付に向かいました。

正面玄関の手前に4段の階段があるのですが、2段目に足をかけた瞬間でした。

正面入口を入ってすぐ右側の受付カウンターの奥にいた、女性スタッフの方が私たちにすぐに気付き、笑顔で目を合わせ、手を前で重ね、スッと立ち上がりました。

その瞬間の私たちと女性との間には、階段、玄関の踊り場、ガラス張りのドア、さらにカウンター台が存在します。更に、距離にして、約5メートル以上はあったかと思います。

このように距離が離れていて、可視性が低い中で、こんなに素早く挨拶の姿勢に入ることは、非常に難しいことです。

私は、長年、接客の仕事をやってきましたので、その凄さがよく分かります。日頃から、お客様を暖かくお迎えする心が備わっていないと、これはできません。

きっと、会社として来訪者に対して温かいお出迎えをする、という企業文化が浸透しているのだと感じました。

有名な「いい会社をつくりましょう」という社是や、「いい会社」をつくるための10ヶ条などの理念や指針が、社内に浸透している様子を垣間見ることができました。

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社是(右)と、二十一世紀のあるべき経営者の心得(左)

伊那食品工業様 ホームページ:

https://www.kantenpp.co.jp/corpinfo/


当日、もう一社、訪問させて頂きました。株式会社フォレストコーポレーション様です。

株式会社フォレストコーポレーション

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フォレストコーポレーション様 本社オフィス 正面玄関の様子

こちらは住宅会社であり、信州の木を使用した木造注文住宅と、鉄筋コンクリートデザイン賃貸住宅の販売・建設を主な事業とされています。

また、特色として、「家づくりを物語に」をコンセプトにされており、お客様参加型の家づくりサービスを提案されています。

2013〜2019年までグッドデザイン賞を7年連続受賞されたり、2016年に日本サービス大賞【地方創生大臣賞】などを受賞されています。

当日、社内を見学させて頂きました。

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社内の様子
引用:フォレストコーポレーション様 HPより

木材が主体となる洗練されたデザインの社内を見学していると、子供たちの絵がたくさん飾ってある壁がありました。

写真は共有できないのですが、山の中で人が大木を切っている様子が描かれた絵や、笑顔いっぱいの家族が元気よく描かれた絵などが、とても印象的でした。

社員の方に話を伺うと、これは「選木ツアー」という取り組みに参加された子供達が描いた絵でした。

家族みんなで山に入り、ご自身の家に使う木を選ぶところから参加するというツアーです。

選木ツアーについて:

https://www.kobo-shinshu.com/co_navi/jVC20140918162030-682.html

引用:フォレストコーポレーション様ホームページより

特にチェーンソーで、大きな音を立てて、木を切るシーンが子供たちにとって、大きな印象につながったようです。多くの子供達がそのシーンを描いていました。

また他にも、お客様は、建築期間中に、珪藻土の壁塗り体験、手作り陶器の表札作り体験などに参加することができます。

このように、お客様が家づくりに参加することで、木や自分の家に対する愛着を増幅させることに繋がります。

その過程や結果を通じて、家族と共に過ごす物語やその感動を創出しています。

これらの取り組みは、一生に一度の家づくりを通じて、お客様に感動を提供したい!という経営者や社員の皆さんの想いが原点となっているとのことです。

また、「選木ツアー」などの仕組みを作ることで、社員の皆さんはそのスキームの中でその想いを実現し、何度でも、お客様が感動して下さるようなサービスを提供することができます。

更には、ご自身の個性や感性に基づく工夫をその仕組みに加えて提供することで、世界で一つだけの特別な付加価値を創造することができるのです。

フォレストコーポレーション様 ホームページ:信州へのオフィス移転 フォレストコーポレーション長野県の建設会社フォレストコーポレーションのウェブサイト。新本社が第33回「日経ニューオフィス推進賞」受賞。東京・首都圏・www.forestcorp.jp


今回は、2つの会社について、少しだけですが、ご紹介させて頂きました。

いずれの会社も、社員の幸せや、働きがいを一番に考えておられる点が大変印象的でした。

そして、社員の幸せや働きがいが起点となり、お客様の幸せを作り、社会の幸せを作り、また社員の幸せへと循環している様子を垣間見ることができました。

最後まで、お読み頂き、ありがとうございました。

株式会社JEAN
河上 朗

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